学びと仕事②

これからの時代には、いまの仕事に打ち込み、年齢を重ねた先で花開くような人生設計が必要になります。仮にあなたが40代であれば、人生100年という登山のまだ4合目にいるようなものです。登山は、登り始めの勢いだけで頂上にたどり着けるものではありません。どの山を目指すのか。どのような装備を整えるのか。途中で何を学び、どのように進路を修正するのか。その積み重ねが、やがて到達できる景色を変えていきます。

10代、20代で身につけた基礎は、登山における装備のようなものです。軽装で富士山に登ることは難しく、ましてエベレストに挑むことはできません。しかし、装備がすべてではありません。歩きながら鍛えられる力もあります。経験によって身につく判断もあります。仲間との関係のなかで育つ知恵もあります。

このようなキャリアを考えることは、個人だけの課題ではなく、会社の使命でもあります。一人ひとりが、自分の登る山を見極め、その山にふさわしい力を身につけ、道を拓いて進んでいく。その歩みを支えることが、組織にとっての教育であり、育成であり、未来への責任です。

どのような山であっても、自分の足で登った先に見える景色には、その人にしかわからない価値があります。仕事とは、その景色に向かって進んでいく長い登山のようなものではないでしょうか。

(2020/9/14)


執筆者 小竹 竜也
株式会社フーズサポートモリカ 本部長。
日々の実務から問いを立て、理論と現実をつなぐことをテーマに執筆している。

著書『徳とは、時を流す力である』を2026年6月、Amazon にて発刊。

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