ワインと人生:IQとEQの奥深い関係性を探る
IQとEQ、どちらが重要かという議論は古くから存在します。しかし、これはIQ(知能指数)が不要という意味ではありません。むしろ、IQを持ちつつ、それをより効果的に活用するためのEQ(感情知性)も必要であるという考え方です。EQには性格に関連する側面がある一方で、経験や教育を通じて磨くことができる側面もあります。年齢と共に、人々はさまざまな経験を積むことでEQが向上する傾向が見られることもありますが、これは必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません。
果実やワインの熟成に例えると、知性や感受性の成熟は時間とともにより豊かになります。当たり年のブドウのように、糖分が豊富な果実からは良質なワインが作られます。これと同様に、知性の土台となる幼少期の教育や経験が、後の成熟した知性や感受性の質を大きく左右する可能性があります。だからといって、大人になってからの学びや経験が無駄だということはありません。音楽やアートなど、幅広い分野での経験は、いつ始めても人の成長や熟成に役立ちます。(2023/10/22 小竹)