第5回 解説編 需要と供給の統合均衡モデル

著者:小竹竜也
掲載日:2026-03-01

需要と供給を一体で考える

これまでの連載では「お客様がどう選ぶか(需要)」と「お店がどう運営するか(供給)」を別々に論じてきました。 第5回ではそれらを一つにまとめ、お客様とお店のバランスが取れる地点=均衡を考えます。

お客様の視点

お客様は「価格」「お得感」「待ち時間」によって満足度を判断します。 価格が高すぎれば買わず、待ち時間が長すぎても満足しません。 つまり「ちょうどいい価格と体験」の組み合わせが、お客様にとっての最適点になります。

お店の視点

一方でお店は、売上からコストを引いた「利益」を最大にしたいと考えます。 セット価格を高くすれば1件あたりの利益は増えますが、注文が減ってしまうリスクがあります。 逆に価格を下げすぎれば売れても利益は薄くなります。 さらに、待ち時間を減らすためにはオペレーション改善が必要で、そのための投資コストも考えなければなりません。

均衡点とは何か

均衡点とは、「お客様がちょうど買いたいと思う条件」と「お店がちょうど利益を得られる条件」が交わる地点のことです。 そこでは、価格・待ち時間・お得感のバランスが取れており、長期的に安定した運営が可能になります。

まとめ

第5回では、需要と供給を一体で考えることで「均衡」という概念を導入しました。 セット販売は単なる割引策ではなく、お客様とお店の双方にとって安定したバランスをもたらす戦略です。 次回は、この均衡をさらに実証的に検証する方法を取り上げます。