「志」

「志」の考え方には多くの解釈や示唆が存在しますが、私は仕事の意義や人生の意味を考える際、荘子の逍遥遊篇を参考にします。特に次の部分は、声を出して何度も読み返す価値があります。

北冥に魚有り、其の名を鯤(コン)と為す。 
鯤の大いなる、其の幾千里なるを知らず。 
化して鳥と為る。其の名を鵬(ホウ)と為す。 
鵬の背、其の幾千里なるを知らず。 
怒して飛べば、其の翼は垂天の雲の若し。 
是の鳥や、海運れば則ち将に南冥に徒(うつ)らんとす。 
南冥とは天池なり。 
斉諧(セイカイ)とは、怪を志す者なり。 
諧の言に曰く、 
鵬の南冥に徒るや、水の撃すること三千里、 
扶揺を搏ちて上る者九万里、去りて六月を以って息う者なり。 


この篇は、私たちが目指すべき志の大きさや、それを追求することの意義を感じさせてくれるものです。どれだけの困難や挑戦が待っていても、それを乗り越えて大きな夢を追い続けることの大切さを私たちに伝えてくれます。(2020/5/18小竹)